「CEDEC+KYUSHU 2018」にて『サドンアタック』の背景デザイナーが「人間の移動本能と心理を利用したFPSのレベル制作について」紹介しました!
こんにちは!
だんだん寒くなってきましたが、ハートはあつい広報担当Nickyです☆
さて、12月1日(土)「CEDEC+KYUSHU 2018」が開催されました!
CEDEC+KYUSHUとあるように、福岡県にある九州産業大学にて開催されましたが、
とにかく校舎がきれい!!
「CEDEC+KYUSHU」は、九州を中心に活動しているコンピュータエンタテインメントの開発者に対して、最新の技術情報を提供し、開発者のコミュニティを広げることを目的に開催されるイベントなんです!
多くの学生さんたちも来場していました。
今年は、例年より規模を拡大し、豪華ゲストによる基調・特別講演や地元九州企業による講演など、なんと40セッションも実施しました。
昨年開催された「CEDEC+KYUSHU 2017」ではネクソンコリアにて『HIT』のプロジェクトマネージャーを務める、ソ・ヨンソクが登壇し「日本市場向けのローカライズ時に行った施策」を紹介していました。
そして、今年はネクソンGTで数々のFPSゲーム(First Person Shooter)のレベルデザインを担当し、現在は『サドンアタック』の背景デザイナーを担当しているキム・ピルウォンが登壇しました!!
※FPSゲーム:主人公視点でゲーム中の世界・空間を移動でき、武器もしくは素手などを用いて戦うアクションゲームスタイル。
※レベルデザイン:ゲーム中のマップ/エリアの空間や環境、難易度などを設計/作成する。
セッションには、300人を超える方々が ( ゚Д゚) !!
キムは本セッションにで、FPSゲームの空間をデザインする際に、人間の「移動本能」と「心理」を利用してプレイヤーを自然に目標地点まで移動させることができるノウハウを紹介していました。
今回はその一部をご紹介します!
プレイヤーが本能的に選択するルートには以下の6つの人間の特性があります。
左回り本能
手・足ともに右利きの人は、通常左回りになるという本能です。
展示場で、観覧客が移動する動線を形成するのに用いられ、消費心理学では左側への移動を利用した陳列が用いられています。
ゲームのレベルデザインに落としてみると、左回り本能が働き、右側に進みたくなるといった特性です。
なるほど・・・体を動かして体感してみたくなりますね!
向光性
2つ目は向光性です。イカやガが電灯に群がるように人間にも、明るい方向に移動する性向があり、こちらのゲームのレベルデザインでは、光の見える左側に行きたくなるといった特性です。
おおっ!たしかに行ってみたくなってしまうかも・・・
公開放性
3つ目は開放感のある方向に移動する人間の本能です。
建築でもたくさん使われており、天井写真のように
イメージを比べてみれば天井に窓の有無によって感じられる開放感が違いますね!
左の方が開放感がある・・・
ゲームレベルデザインに落としてみると、左側右側まったく同じ空間ですが、右側空間天井部分だけ開いて空が見えるようにした場合は、左側より開放性がある右側空間を通じる移動を好むようになります。
易視経路
4つ目は、最初に目についた所に移動する人間の本能です。
こちらのレベルデザインのようにキャラクターが右方向を見ているのでプレイヤーは、右に行きたくなるといった心理です。
直進経路
5つ目は、直進経路はまっすぐ伸びた道に移動する人間の本能です。
こちらのレベルデザインでは、左側は少し曲がっている道、右側はまっすぐな道がありますが、
この場合プレイヤーは右側の道へ好んで行きたくなります。
安全志向性
最後に、「安全だ」と思えるような道に移動しようとする特性です。
例えば、ガラスの破片や木片がたくさんあるところよりも、スッキリきれいなところを歩きたくなりますよね?
このレベルデザインでも同様に、プレイヤーは左側のイメージよりも右側のイメージの道を選びたくなります。
この6つの人間の特性をただそれぞれ利用するのではなく、組み合わせてFPSゲームのレベルデザインをすることで、よりプレイヤーが楽しめるFPSゲームを作ることができます。
いかがでしたでしょうか?
普段、FPSゲームをプレイするときとはまた別の視点で戦略が組めそうですね!!!
セッションにご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました(*^^*)
今後もネクソンは、皆さまがワクワクするようなゲームを提供してまいります☆